夏至の朝、声がした。
目覚める瞬間、肉体意識に戻る頃に。
「これからもっと夢を見るから
もっと覚えておくように。」
そう、その男の声に
言われた通り、
(あれ以来10数年の間、)
ほとんど夢を見る機会は減っていたのに
立て続けに夢を見る。
でも、雑多な夢・・・なんだ。
内容がわからないから、覚えられない。
そのうちに忘却の魔法で消えていく。
目覚めた瞬間は
もう少し、残っているのに
本当に瞬間の余韻だけだ。
いや、まてよ。
もしかしたら、
パラレルな私の視点かも
しれない・・・
とも、直後に感じた。
とはいえ、覚えておくことができない
記憶に残るのは 残像、余韻だけ。
覚えておくように、と言われたことくらい
覚えておきたいよなぁ、と思う。
内容がもう少しわかればなぁ。
潜在意識をコントロールしたい。
私に何ができるか
わからないけど、
これだけは、っていう・・・
死ぬまでに乗り越えたいことが
あるんだ。